草丛里的蝈蝈

SOMEWHERE IN TIME

二宮和也のIt「一途」第88回 あの頃の未来

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あの頃の未来

 

新しい年が始まった。

予想外のことが起こったとしても、

秘めている一途な想いとともに、

今年もただ一途を歩んでいく——。


取材・文/芳麗 撮影/江森康之

ヘア&メイク/服部幸雄 スタイリスト/伊賀大介(band)


  この年末年始に放映された、ニノ主演のふたつのスペシャルドラマ『赤めだか』と『坊っちゃん』は、いずれも青春時代を描いた佳作だったとりわけ『めだか』は、落語にかける若者たちの友情と師弟関係一を描いていて、多くの人に青春の悲喜こもごもを思い起こさせてくれた

  「自分でも観たけど、面白かったよね(笑)”二宮和也が落語をやりました”ではなくて、弟子同士の友情とか師弟関係が伝わったかなと」

  ニノ自身の青春時代はどうだったのだろう。”めだか”のような忘れがたい友情や師弟関係はあった?

  「そもそも、青春時代っていつのこと?(笑)。 中学、高校時代のことを指すなら、やっぱり、ジャニーズと仕事じゃないかな」

  ニノは、中学1年生の時、いとこに応募されてジヤニーズ事務所に入った入所当時は踊りも歌も気乗りしなかったはずなのに、レッスン場ヘ通い続けたのはなぜ?

  「なんでジャニーズを続けられたのか?その理由は、ひとつじゃなくてたくさんある。まず、オレの場所、学校よりこっちのほうが楽しかったっていうのはあるだろうね。それと、お給料がもらえたこと(笑)。当時は、ジヤニーズJr. でもたくさん仕事があって、中学生のお小遣いよりはもらえたんだよ」

  青春は、仕事一色だった

  「あの頃からゲームばっかりで、派手に遊ぶことには興味がなかったんだよね。いまだにクラブみたいなにぎやかな場所に行ったことがないし、行きたいとも思わない。あの頃も今も、基本は仕事と家の往復。そこに後悔は全然ない。だって、興味がないから。仕事メインの生活を続けてるって言うと、プロ意識が高いですねって言われるけど、自分にとってはこれが普通のことなんだよ」

夢を見ていないから

夢のあるものがつくれる

  ふと、思い出したように言う。

  「青春時代といえば、アイドル誌かもしれない!Jr. になってからは毎月のように出してもらってたし、同じスタッフの人たちに会って、近況とかクリスマスやバレンタインデーの想い出とか聞かれてさ。『そんなに想い出ないよ〜』って正直に答えてた(笑)。そもそも、女子目線の質問って答えづらいんだよね。『嵐を家族にたとえると?』みたいな質問も、男としては『なんでそんなこと聞くの?』って思う。求められたら答えるけど、『その理由は?』って言われてもね⋯⋯。聞かれたから答えただけ。理由なんてないんだよ(笑)」

  正直すぎる10代のニノに、スタッフも戸惑っていたに違いない。

  「今もあまり変わらないけどね(笑)。アイドル誌を卒業して気づいたのは、アイドル誌はすごいんだなっていうこと。女性誌とかほかの雑誌に呼んでもらえるようになって気づいたの。雑誌のほとんどはアイドル誌と変わらないんだなって。アイドルに求める質問も写真も根っこは同じ。そう考えると、毎月のようにオレたちと向きあって、ひたすら女の子が喜ぶ誌面をつくってるアイドル誌はすごいなと。オレたちの調子がいい時も、何も話すことがない時も、ありのままを受け入れてページにする。今思えば、人間として向きあってくれてたんだなと。アイドル誌の人って、アイドルに夢を見てないから、夢のある誌面をつくれるんだと思う」

  ”夢を見てる人に、夢はつくれない”とニノは言う。それは、アイドル業も同じではないか。9年前のドキュメンタリー番組では、”未来予想図は遺言みたいだ”と語っていたの頃も今も、来来に夢務描かない。

  「これまでもずっと、未来より今に感謝していたし、今しかないと思ってる。それは、現状は永遠に続くものじゃないし、明日は何が起こるかわからないと思ってるから。うちのメンバー全員そうだと思つけど、青春時代も今も、『嵐は大丈夫』なんて楽天的な考えを持ったことはないよ。『謙虚ですね』って言われるけど、そうじゃない。だって、どれだけ大切にしても、応援してもらっても、自分の意志だけじゃどうにもならないこともある。人気とか売上げが落ちるのが怖いんじゃない。そういう表面のことじゃなくて、根本的なところ。今日も嵐でいられたことに感謝するし、毎年、コンサートがやれていることもそう。求めてもらえて、全員が健康で、会場があって……とか、すべてがそろわないと叶わないことだから。そう思うと、おのずと、今がすべてになるよね。これは危機管理じゃなくて、当たり前のこと。オレたち、みんなが思う以上に堅実なんだよ(笑)」


あの頃も今も、夢なんて見ない。

明日は何があるかわからないと思うから、

今日も嵐でいられたことに感謝する


Kazunari Ninomiya

1983年6月17日生まれ、東京都出身。嵐の48枚目のシングル『復活LOVE』が絶賛発売中。昨年末に放送されたスペシャルドラマ『赤めだか』のDVD&BD(特典映像つき)が3月9日発売予定。『あかめだか』の共演者とすっかり仲よくなったというこノ。「みんないい大人だからね。ホントに楽しい現場だったよ!(ビ卜)たけしさんともまたご一緒できたらうれしいけど……そんな貴重な機会、そうそうないだろうなJ



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